福岡のLIFE IN THE GOODS.さんで個展がはじまった。5.11-22まで。連日お越しくださった方々、本当にありがとうございます。
初日、二日目と在店を終えて帰ってきてから一週間。移動日を含めて4日間はなんだか長い旅のようだった。普段とは時間の流れがあまりにも離れていて、自然といろいろ考えが巡る時間になったのだった。移動中は景色を眺めつつ、よく本を読んだ。図書館で借りて行った本は読みたいと思っていたものを一冊、これは行きで読み終えてしまって、福岡に着くと本屋に立ち寄って文庫本を買った。一人で出版社を立ち上げた人の本だった。
福岡では店主の方を通じてお店に来る人と出会い、いくつかのお店にも行くことができた。初日の打ち上げでと立ち寄ったお店も個人で切り盛りされているお店で、お酒や料理を頂きながら、お話もできてしみじみ感じいるものがあったのだった。個人と個人の一対一の関係、それはそのときちゃんと向き合えたならとても気持ちのいいもので、そこで過ごす時間も含めて持ち帰れるものだと思う。今自分の家の近くでも通い続けている場所には、そういうものがちゃんとある。個人として仕事をするということ、出会った皆さんの姿を見て、読んでいた本と重なりながら、そんなことをぐるぐると考えていた。
帰ってきて、なんとなくやってみたいと思っていたことに手をつけた。くるみの木を使っていくつかかたちにしてみる。思っていることはいつもあいまいなことがおおく、木につれられて思っていない場所にもたどり着く。
こういう感じでいいなと思う。一つ一つ出会いを通じてつくること、目の前の木に向き合ってみること、一対一はまずは木との間で生まれる関係からはじめたい。あたりまえのことだけど、いつのまにか忘れて、また時折思い出して、あらたに気がついた気持ちになって、何度も何度だってこんな感じで、繰り返していくのかなと思った。