年末年始、空気はゆったりとして伸びています。気が緩んで、ご馳走食べたり、酒を飲んだり、甘やかしつつ時間を過ごすしあわせです。たまにはいいよね。
例年通りそれぞれの実家へと顔を出しました。ここ数年は家族にもいろいろ変化がありました。闘病を続けていた義父を送ったり、両親それぞれ衰えが見えたり、弟のところに新たな家族が生まれたり、子供らは会うたびに大きくなり、変わらぬのは自分達ばかりのつもりでも、自分たちの年齢を感じる出来事が多くなりました。これからも大きな変化がきっとあるけれど、それでも、会って話をしたり、思い出したりできることはいい時間だとおもいます。それぞれ大変なことはあるけれど、小さな身の回りのしあわせを見つけながら、やり過ごしたり、息を抜いたりで、日々健やかに過ごしてほしいと思うばかりです。
個人的な仕事のこと
いつも自分のしていることは堂々巡りのようなことをしていると思っているのですが、昨年はなんだか一回りして二周目に来たかなって感じでした。すべてのことが初めてで何にもドキドキしていた頃からひと回りして、新しいことに対してやらなきゃと追い立てられるような気持ちがついて回っていました。特に夏の個展の頃まではその気持ちが強くて、お会いした方に話を聞いてみたりしていました。
目あたらしいことを始めるのもいいのだけれど、今は無理に新しくはじめるより、そのとき気持ちが動くこと、あらたな気持ちで向かえることの方へと舵を進めてきたようにおもいます。思い返すと今の自分にはそれはとても自然なやり方で、気持ちを楽にして動かしながらで、手も動かしてこられたのかなと感じています。
この仕事をするようになって、人と出会ったり、ものや素材との出会いのなかで、ものを作れるようになって、それは嘘みたいだけれど、とてもありがたいことで、恵まれているなあとほんとうにおもいます。強い光やパッションがない自分でも、いろんなところから力を借りながらなら、作ることを続けていけるのかもしれない。そんなちいさな、かりもののものづくりですが、すこしでもおかえしできるように、まずは目の前のことに心を配りながらで、つくり、暮らしていきたいなとおもいます。
ことしもどうぞよろしくおねがいします。