山梨へ戻ってきてから、まる10年住んだ家から引越しをしました。
昨日はいよいよ引き渡しで鍵をお返ししたり、家を見てもらったりともろもろが無事終わりひとくぎりがつきました。片付けた部屋を見るとここに10年住んだのか〜と夫婦それぞれに同じことを思っていたようです。お世話になった場所、人たち、ありがとうございました。とはいっても、工場はそのまま使わせてもらえるので、車で5分の自宅から通うことになります。引き続きどうぞよろしくおねがいします。
心配していたのは猫たちの様子、一歳を迎えすっかり立派な猫になってますが、家につくと言われる猫やはり慣れるのは時間がかかるかなと心配をしていました。住み始めて一週間ほどすると、ちょっと神経質のサンちゃんも新しい暮らしに慣れたようで、少し開くなった部屋を駆け回っています。あさ(黒猫)については心配ご無用、初めからいつもの天真爛漫で機嫌よく過ごしています。
越した家は同じ町内、富士川町の鰍沢という地域、今もある古い商店街などは子供の頃の記憶にも残っています。90代のおばあさんが住んでいた家は全てが和室でおばあちゃんの家を思い出すような造りでした。
ここ一月ほどは、父母と一緒に伸びていた庭の木を切ったり草を刈ったり、畳を上げて床を貼ったり、壁を塗ったり、ふすまを張り替えたり、今まで使っていた家具をクリーニングしたり、荷物をまとめたり、掃除したり、処分したり、いろんな手続きや段取りに追われ仕事を横に置いておいた時間でした。こんなことはまあはじめてでした。
ちょうど個展が終わったタイミングで時間があるときに、たまたま重なって、暑かったけれどいい時にいろんなことをやれたのが恵まれていたなあとおもいます。やるしかないという状況に追い込まれると、はじめてのことも臆しながらもやってみようと思えて、それがかたちになっていくのが楽しかったし、嬉しかった。自分でやってみると新たな扉が開いて、重かった腰が少し軽やかになって、また次の一歩が踏み出せるような感じがしています。
気持ちよく暮らすこと、なんとなくいつもそんなことを思いながら、少しづつ環境を整えたり、ものを作っていくことももちろんその中で、切り離せないことをちゃんとつなげて家族と共に生きていければなあとおもいます。これからもどうぞよろしくおねがいします。