届くこと

先日オンラインを通じて、作品を手に取って頂いた方から、一通のメールが届いた。文面から、その方がものとの出会いを感じて頂いた様子が伝わってきた。嬉しかった。こんな時だから殊更に。

まるで、あてもなくつくっているような日々を過ごしている。

これはこれまでとそう変わった思いではないかも知れないのだけど、色々な場や機会が中止や延期となっていく度に積もる心許なさからも感じている。

ものをつくることは、目の前の木と自分の中とに向き合っていくようなことだと思っている。そうやって、ある意味あてもなく出来上がったものが、誰かと出会い、その人に届くということ。それが本当に不思議だと感じるような出会いが稀にあって、それは本当にありがたいと思う。

あてもなくてもいい。そのものが、いつか届くようにと、誰かに届くのだと、その人に届けと、想い続け、つくり続けていきたいと思う。