ひとだんらく

灯しびとの集いの出展を終え帰って来てはや一週間。今年の展示はこれにて終了。気持ちはひと息ついています。

お越しくださいました方々、関係者、スタッフの皆さんありがとうございました。おかげさまで楽しい出展の時間となりました。出られてよかったーと心から思います。

5年ぶりに出展して覚えてくださっている方が居るなんてことは奇跡みたいなことで、ましてペーペーですらなかった5年前。今年は居ないのかなあと探してくださったと聞いたときは胸いっぱいになりました。初めて見て頂いたかたも、じっくり何度か回って見に来てくださる方が多くて、そんなに悩んでくれるだけでありがたいのでした。それぞれに楽しく、気持ちよくお使いいただけたら良いなあと思っています。

帰りは奈良へ寄り道。

初日を前にホテルの前のたまたま入った居酒屋で、常連のおじさんとカウンターを共にしました。本当に博学な人でお店の人を交えいろんな話を聞いたのだけれど、東大寺の戒壇院の四天王の塑像がとにかく素晴らしいので寄って帰れと力説され、帰りは寄って行こうと思ったのでした。それにしても、大阪はコミニュケーションの街。酔っ払いとの距離の取り方とか、少しだけでも気持ちのやりとりが端々にあるところなどが独特で、とても田舎者には深入りはできないけれど、気持ちがいいなあと思ったし、一方でビビる気持ちと複雑な気持ちでした。

大学時代の友人とも何年越しに再会できて、大阪で働く彼女たちの話を聞いたり、たくましくなった様子を見ては、揉まれてきたのだろうなと想像したりもしながらも、かわりようのない所に触れるとほっとするのでした。いい夜でした。

帰宅すると本格的に冬が到来でした。

片付けをしながらいろいろ考え事をしたり、また作業台に向かうようになると手元が覚束ない。二日間いいものを見て、人に触れて、結構ずっしりとしたものを感じていました。灯しびとで見たものはとても骨太で、自分のしていること、足元がぐらぐらと揺れるような感覚がありました。自分も幹を太くしていくためには何ができるだろう、そんなことを考えています。なかなかにショックではあったけれど、これでまたあらたに向き合っていけるのかなとも思います。

猫たちは今回初めてペットシッターさんなる方にお願いをし、日々快適に過ごしていたようでとても健やか。安心しながら出展ができたのはとてもよかったことでした。

留守番ありがとうね。