てんき

お日様が顔を出せば暑い日が続く、昼下がりふらりと友人がやってきた。中学の頃からの友人だが、久しぶりに顔を合わしたのに悩みや、不安なことの話になってしまった。ちょうど友人が転職を控えていることもあったのだろう。

僕のやっている事も将来を見通すことはできないし、不安を上げてしまえばキリがない。2年前、家具の仕事が滞ってしまった時があった。先にはただ予定のない時間だけが十分にあって、やれることをと木を彫ることをはじめた。作ったものが誰かに見てもらえるのかも、何につながるのかも分からなかったし、正直無駄になってもいいと思っていた。目の前の不安から逃れるように手を動かしていたのかもしれない。

今も変わらぬ不安は抱えながらだけど、頂いた機会があるならば、届くようにと信じて作るようになった。あまり先を見すぎると不安はただ大きくなるばかりだから、なるべく今に居られるように、不安は時には抱えたり、そばに置いて、手を動かし続けていきたいと思う。