日常へと

朝、目が覚めると隣で妻が「昨日寝ながら歌歌ってたよ。」と言った。どんな歌?と聞くと明るい歌だったと。確かに頭の中では同じ歌がリピートされている感じがした。展示の際にはいつもいつも眠れなくなってしまうのだけれど、今回も同様で、滞在中と帰宅したその晩は眠れず、昨日やっと眠れたのだった。

展示を見にきて頂いた方、同じ場を共有した作り手の方、ヒナタノオトの皆さんなどとお話をしながら、久しぶりに気持ちがぐるぐると動いているのを感じていたけれど、今回は籠る時間が長かった分いっそうだったようだ。

ものを作る日々は、毎日こつこつ、なるべく気持ちに波がないように、平かにといつの間にか求めてしまっているものだとおもう。それでも気持ちは揺れるのがあたりまえで、それを押さえ押さえしているうちに、湿ったり、乾いたりして、しなやかさを失っていく。目の前を見ようとするほどに、みたかったはずのものは見えなくなる。それは本当はおまけのようなものかもしれないのに。

日常を離れると一気にそこへ感情が流れ込んできて溢れそうになってしまうのだ。

そんなわけで今も余韻の中ふわふわした地に足のつかない感じのなかにいる。じきにおさまってしまう前に色々見渡せたらなと思う。

皆さまありがとうございました。

嬉しい瞬間やご褒美のようなことばにも出会えて本当に嬉しかったです。また楽しみにお会いできるよう日々に戻っていこうと思います。

皆様も佳き日常を!また。